白下糖
2009年 01月 17日
讃岐土産にいただいた「白下糖」。
讃岐といえばの和三盆は知っていても、この「白下糖」を見るのは初めてだったので、ちょっと調べてみたところ、どうやら和三盆になる手前の、より原料(竹糖と呼ばれるさとうきびの一種)に近い糖のようです。
(この白下糖を盆の上で水分を加えて練り上げ、「研ぎ」という作業を繰り返したものが、「和三盆」になるんだそうです→盆の上で3回作業を繰り返して「和三盆」)
「白下糖」とは、「白くなる前の糖」という意味なんだそうなので、見ての通り、黒糖なのですが、沖縄などの黒糖に比べると、甘味は格段に控えめで、非常に上品な味わい。
そのままポンとお口の中に入れると、ほんわりとみやびな甘さが広がり、いつまでもその優しい香りが口の中に残ります。
こういう繊細な味覚に触れると、つくづく日本人に生まれて良かったと思います。
我が家は、煮物や焼き物のたれなど、お料理に黒糖を使うことが多いので、この白下糖も、ちょこっとずつ日々のお料理に使わせていただいています。
豪快に塊り肉を炭火で焼くような時に使うたれには、沖縄の黒糖の方が味が強くて合っているように思いますが、日々のちょっとした和風のお料理の味付けには、この白下糖が大活躍。
煮魚、照り焼き、お肉のそぼろ、きんぴらなど、白下糖の上品な甘味は、素材をグッと引き立てて、なんだかお料理自体が、ちょっとランクアップした気になります。
こちらは、我が家の冬の定番「牡蠣の炊き込みご飯」。
和風出汁、お醤油、お酒、たっぷりの生姜汁、そしてこの白下糖を加えて、牡蠣をしぐれ煮にし、煮汁と、別にあさりから取ったお出汁を合わせて、一緒に炊き込みます。
牡蠣から出た煮汁、白下糖、ひじきで、ベースのスープはほとんど真っ黒ですが、炊き上がりは見た目ほど味は濃くなく、磯の香りたっぷりで本当に美味しい。
お茶碗3杯は楽勝です。
炊き込みご飯は、この日のお弁当にも入れました。
夫も、この炊き込みご飯は大好きなのですが、これに使う牡蠣は、築地まで行かないと手に入らないので、今年はそう簡単に作れそうもないのがちょっと残念…。
ちなみに、200年以上の伝統を誇るこの「白下糖」を支える職人さんも、今では産地香川にも、もうわずかな人数しかいないのだそう。
国からの保護や援助もなく、後継者もほとんどいないとなれば、この素晴らしい日本の伝統の味を口に出来るのも、もうあとわずかかも知れません。
非常に残念なこととわかっていながら、何をする術もない私たちには、ただただ、今いただける幸せに感謝することしか出来ないのでしょうか。
大切に大切に、いただきたいと思います。
先日は、さっそくに私のブログまでお越しいただき、ありがとうございました!わたくし、いまもまだハワイなんですが、なんと39度の高熱が出てしまい、生まれてはじめてドクターズオンコールに駆け込みました(ああ、情けないです)。そんなわけで、コメントのご返信もできないままで本当にごめんなさい。この「白下糖」のこと知りませんでした。それにしても!この牡蠣ご飯の美味しそうなことといったら!ハワイでろくなものしか食べてないわたくし、ほんとに涙出そうです。sophiaさまのようなお料理のプロフェッショナルがお作りになる炊き込みご飯、本当に贅沢ですね。そういえば、いつか山の家でお作りになっていた、白菜だけを入れていただくストーブオンストーブ、真似してみました(これならわたしにも出来ました!)。白菜ってこんなに美味しかったの?!とめちゃくちゃ感動の味でございました~。
明日はそろそろハレクラニのプールサイドで日光浴もできそうです。
その後お具合はいかがでしょうか。旅先で体調を崩すほど悲しいことはありませんね。くれぐれもお大事になさって下さいませ。
白菜、美味しいですよね~。私も、マッカリーナで初めて食べた時は、本当に感動しました。あれだけ食べにまた行きたいくらいです。
ハワイはあと何日ご滞在されるのでしょうか。楽しんでくださいね~。
こういう伝統的なものがずっと受け継がれていくといいのですけれど・・・
それにしても、牡蠣ご飯おいしそう♪
我が家は、黒糖をお料理に使うことが多いので、この白下糖大活躍です。香りと甘味が繊細で、とにかくお上品。なんか普通のお料理でも、ワンランク格が上がってしまったように錯覚します(笑)。
いつか和三盆工場にも行ってみたいです。大切な伝統工業、ぜひ守り抜いていただきたいものです。